ふうこブログチャレンジ

エンタメに生かされる日々

災害ボランティア

こんばんは。ふうこです。寒いですね。

ずっとブログ書きたい、書きたい…と思いながら、ほっぽりだしてしまっていました。ちまちま続けたかったんじゃないのか!という気持ちです。何を言おうと、言い訳です。しれっと好きな芸人さんのことをブログに書いたので、それもよかったら、暇なときに読んでみてもらえると嬉しいです。

今月の頭に、災害ボランティアにはじめて参加したときのことを書きます。

昨年、わたしは別のボランティア活動で福島県伊達市*1に月1回のペースで通っていました。伊達市の駅、田んぼ、スーパー、道などなんてことないものにも思い出がたくさんつまっています。元気にしてるかなあと顔が浮かぶ人がたくさんいて、わたしの大切な遠くにあって思う場所のひとつです。

台風が通過してすぐ、伊達市の地域の一部も川の氾濫による被害を受けていると聞き、なにかできたらともどかしい思いをしていました。

そのあと、お世話になっている方から「災害ボランティア」を募集しているとお声がけいただき、時間と自由がある今ならと思い参加を決めました。

3日間参加して、台風19号による被害を受けた地域の4軒のお宅に伺い、作業をしてきました。ボランティアにわり当てられる作業はさまざまなのですが、わたしが行ったのはお部屋の掃除や、泥が乾燥した砂の掃き出しなどの作業です。

作業を進めながらいろんなことを考えました。

いちばん重みをもって感じたのは、「本当にもとにもどるのだろうか?」という思いでした。道の両脇にぬいぐるみやカセットテープ、キーボードや畳が砂で茶色くなって容赦なく積まれているのをみて、やりきれない気持ちになりました。どれもお金で買えないものです。同じものを買えば、とかそういうことではない景色でした。

3日間しかいないわたしにとっては非日常でも、そこで暮らす方にとっては直接自分にのしかかり続ける日常として被害があります。このやりきれなさと毎日向き合っていかないといけないとしたら?と想像すると、想像でさえ全部投げ出したくなる気持ちになりました。 

また、床上浸浸水したお宅の持ち主の方と少しお話する機会がありました。

その方は、家を建て替えたばかりだと仰っていました。「きっと綺麗になりますよ」とか、「これからきっといいことがありますよ」と言おうかと頭をよぎったのですが、何も言いませんでした。この時、何も言えないと感じたことをわたしは忘れちゃいけないと思います。

よくある「復興に向けてがんばりましょう!」などの前を向かせる言葉は、発する人、状況、言い方などによって良くも悪くも強く働きかけるだろうと思いました。

被害を受けていない人が、被害を受けた人に寄り添おうとするときには、どうしたって完全に「わかる」ことはできない体験の有り無しを心にとめながら、しすぎかな?と思うくらいの気遣いと想像のやりとりが必要なのだと思います。「このひとは被害にあったんだからかわいそうな人」「困ってるはず、助けなきゃ」とかラベルを貼ってわかったふりをするのは危険ですし、「わからない」を前提とすることが大切なのだと思います。これはどんなときも意識していたいです。

そして、「災害ボランティアに参加する」ことのハードルって高いなと実感しました。

まず、ひとりでぱっと参加することがやっぱり難しい。一日目はひとりで、二、三日目は気の知れた人たちと一緒に活動したのですが、作業のしやすさが全然違いました。ひとりで行くと、同じくひとりで参加した人とチームを組み活動に向かいます。わたしはわりとコミュニケーションには慣れてる!いける!と言い聞かせて臨んだのですが、慣れない場+初対面+初めての災害ボランティアはやはり緊張しましたし、難しかったです。

参加されていた方にはいろんな方がいましたが、中でも災害ボランティアの経験がある方は「家主の方に挨拶するときはマスクをはずしましょう」とか、作業の終わった後に丁寧に家主の方にこれから必要な作業について聞き取りをしていたり、心配りとおだやかさをもって参加されている方ばかりで、感心しっぱなしでした。すごかった~

あとはどうしても、お金がかかるのがハードルです。現実的に、遠方にボランティアに行くのは交通費も宿泊費も食費も、時間もかかります。わたしは今回、以前参加していたボランティア活動から補助をもらえたので参加できました。もしその補助がなかったら、かかる金額を考えると確実にボランティアには参加しなかったと思います。

ボランティアに参加して力になりたいという思いがあっても、ハードルが高くてできない人はかならずいるだろうな。でも、被害を受けた場所には作業は山ほどあって、人手はあればあるほど良い。ハードルを下げることから始めなくてはいけないな…とか掃除をしながら考えているうちに、渋谷のハロウィン警備などに一億円が投入されたことなどが頭に浮かんで*2、それを決めた人はこの景色を見たらどう思うんだろうと思いました。ぜったいおかしい。

メディアは本当にうつりかわりが激しくて、世間の関心もどんどんスピーディーに変わっていくし、実際東京に戻ってきてわたしが毎日被害を受けた地域のことを考えているわけではありません。その後から今日まで、韓国旅行にも行ったし、たくさん友だちと遊んだし、ディズニーも行ったし、カーッたのしー!おいしー!みたいな瞬間も沢山です。一か月たとうとしているし。

でも、実際に足を運んで観た景色はわたしに被害のことをまったくの他人事だと思わせることは防いでくれているし、五感で聞いて触って嗅いで感じたこともあります。月並みな言葉だけれど、やはり体感してはじめてわかることはあります。

災害ボランティアに二十歳のわたしで参加できたことはとても幸運だったと心から思います。

 

真剣な話でした。真剣にがんばっているあなたもわたしも、それをちょっと上回るくらいのご褒美のある毎日になりますように。いや、ぜったいあるよね?

愛をこめて

ふうこ

*1:福島県の北の方(宮城と接してるくらい)にある市です。地理情報雑すぎてすみません。ももとか、あんぽ柿とか、きゅうりとかご飯とかまじでみずみずしく美味しいです。あと、星空が信じられないくらい綺麗です。わたしにとって、人生で一番綺麗な星空を見た場所です。

*2:わたしが参加したのは11月1日から3日間なので、ちょうどそのニュースが取り沙汰されてました。